植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ジョウゴゴケ

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 児童公園の桜の木の根元で見つけた。これも地衣類で、ハナゴケという派手な種類の仲間である。子器(しき、胞子を付ける器官)が中空のジョウゴ(漏斗、ろうと)の形をしているためこの名がある。全体の広がりは10㎝ぐらいで、子器の高さは1~2㎝、径2~8mmといったところ。意識して探さないとまず気づかないだろう。

 表が灰緑色で裏が白い葉状体も面白いが、グラノラの顆粒で作られたような子器の質感はどうだ。今にも胞子の煙を噴き出しそうではないか。風の谷のナウシカ腐海(ふかい)のような光景が足元に広がっている。ネットで調べると、これでもかと画像が出てくる。よほど官能に訴えかける形態のようだ。

 冬場には花が少ないのでコケや地衣類に注目したが、このままこちらの世界に行ってしまいそうだ。2月も半ばを過ぎ、花盛りの春はもうすぐ。待ち遠しい限りだ。