植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ユリノキとチューリップ

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 近くの公園にユリノキの大木が数本ある。モクレン科で、初夏にチューリップに似た小さな花を付ける。日本名はそれをユリに見立てて百合の木というが、英名はチューリップ・ツリーである。

 昨秋は早めの紅葉の後、あっという間に葉が散って枝だけになった。その後前を通っても気にもとめなかったが、ふと見上げると上の方の枝先に何かついている。よく見るとカップのような形をしており、チューリップの花に見えなくもない。何故今まで気づかなかったのだろう。

 調べたところ、これはユリノキの実である。元々は先がとがったソフトクリームそっくりの形をしていたが、風でクリームの部分(種)が飛んでしまったあとカップだけが残っているわけだ。そういえば色合いと質感からウエハースに見えてきた。

 立春後の南寄りの強風を春一番という。今年は例年になく早くて、昨日だったそうだが、近場ではあまり気温は上がらなかった。ただこの木に当たっている陽光は確実に暖かくなってきているようだ。