12月に入ると太陽光も弱々しくなり気分も暗くなりがちである。そこで景気のよい画像をひとつ。金鉱石である。数年前のミネラルショーで買ったもので、実は小さな標本だ。しかし拡大するとこの輝きが何とも美しい。見ているだけで心が温かくなる気がする。
産地はカナダ・オンタリオ州のレッドレイク鉱山。世界最大の金鉱山の一つである。母岩は太古代(28億年前)の変成した玄武岩で、白黒の鉱物が片麻岩のような縞状構造になっている。金は母岩中に点々とあるものと、クラック(割れ目)に沿って金箔状になっているものがある。いずれにせよ輝きは鮮やかな黄金色で驚異的な高品位(含有率)である。
日本の金鉱石は砂金を除いて、大部分が石英脈中の銀鉱石に含まれるもので、目に見える大きさのものはほとんどない。こんなすごい鉱脈がある国が羨ましい。近場ででこんなのが出るとなれば、私も早速つるはしを担いで掘りに行くのだが。