植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

招かれざる木

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 街を歩いていると、路側帯の植え込みの中や、民家の生垣から延びている「招かれざる」木を見ることがある。以前紹介したクワ科もそうだが、並木や色々なところに残っている大木から、種が風や鳥に運ばれてとんでもない所に芽を出した木だ。

 その代表が同じニレ科のエノキ・ムクノキ・ケヤキである。しかし、若木の葉だけ見ていると皆同じに見える。以下は調べた葉の見分け方である。

 【左上】エノキ(榎)。全体に丸っこく、先端だけ尖る。葉の基部に顕著な三脈(三又フォークのような形の葉脈)があり、側脈が3~4対で葉の縁近くで上に曲がる。鋸歯(きょし、周りのギザギザ)は上半分だけ。【右上】ムクノキ(椋木)。三脈があり、側脈はやや上向きに10対ぐらいある。鋸歯は顕著。【左下】はケヤキ(欅)。葉脈が直線的に平行に並んでおり、鋸歯も大きい。いち早く紅葉が始まっている。【右下】ケヤキその2.ケヤキの葉は大小の2種類ある。小さい若木や実の付く枝の葉は小型で細長いようだ。

 近場ではエノキが一番多い印象だ。これからの時期黄色くなるのでわかりやすい。しかし街中の「招かれざる」木は切られるしかなく、雑草ならぬ雑木である。自然の状態ならばそのまま雑木林になるのだろうけれど。

 クワ科の葉:2020-8-2.