植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

シャクチリソバ

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 このところずっと小春日和である。先日は晴天の元、ソバの収穫の援農をした。ソバの花は9月下旬が見ごろであったが、今は実に変わっており、枯れ始めていた。

 さて、画像の花は圃場の周辺の斜面に群落を作っていたものだ。花だけ見るとソバそっくりであるが、葉が三角形で、五角形に近い普通のソバとは別種である。以前は畑を逃げ出したものと思って気にもしていなかった。11月半ばの今も咲き続けているので不思議に思って調べてみた。

 北インドからチベットにかけての原産。薬用として持ち込まれたが、今は使われない。えぐみが強くて食用にも向かないため、現在は栽培されていない。他の植物を駆逐する性質があり、今や雑草の扱いになっている。ヘンテコな名前の由来は不明だが、そういうことが好きな牧野富太郎が決めたものだそうだ。

 花は白さばかり目立つが、よく見ると中心部が黄色、8本の葯が桃色でカワイイ。花弁はなく、そう見えるのは白いガクが五裂したものだ。

 ソバ畑:2018-9-22.