植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

草木の実10月

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 里山や河川敷で見つけたもの。草木の実も春夏と違って地味で、くたびれた感じのものが多い。しかし、それは風雨や酷暑に耐えた結果であり、なかなか渋くて好きである。

 【左上】テリハノイバラ

 相模川の河原。水面より1mほど高い所に多い。少し増水すると水に漬かってしまうが、地を這うようにツルを伸ばし、流れに逆らわずにやり過ごすようだ。可憐な白い花が今はこうなっている。半分白ければまるで使い込まれたモンスターボールだ。実もそうだが、艶やかだった葉も今や傷だらけだが、虫食いや黄葉も味になっている。

花:2020-6-19

 【右上】ヤブミョウガ

 瑠璃色の実が目を引く。昼なお暗い林床の湿地のようなところを好むので、陰気な印象がある。しかし実は単色ではなく微妙な陰影が付いており、メタリックな色に見える。よく見るとハナグモが隠れており、細い糸を張って獲物を待ち受けている。やはり少し不気味であることは否めない。

花:2019-7-31.花と実:2019-10-3.

 【左下】ウド

 白い球の集まりであった花がいつの間にか艶のある黒い実に変わっていた。黒色というより赤紫が濃くなった感じの色である。同じウコギ科なのでタラノキの実と似ているが、スッキリしたたたずまいに独特の魅力がある。

花:2020-9-21.タラノキの花:2020-8-10.タラノキの果穂:2020-9-8.

 【右下】オニドコロ

 葉とツルはヤマノイモに酷似するが芋は食べられない。誰も取らないので最近増えてきている印象がある。以前花を紹介したが、ミクロの花が今はこんな形の実になっている。翼(よく)が有り、円盤を三つYの字にくっつけたような形をしている。ヤマノイモの実(ムカゴではない)も似た形をしているが小ぶりで、見分けるのは容易である。

花:2018-8-14.枯れた実:2020-2-19.