植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ガンクビソウ

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 長い花茎の先端に、直角に近く曲がってツボ型の花弁のない花が付く。それを昔の喫煙具であるキセルの先の雁首(ガンクビ)に見立てた命名である。黄色い雄シベは火がついたタバコだろう。

 先に紹介したサジガンクビソウの花は真下を向いており、こちらは斜め下45度といったところ。葉の形も違う。どちらも雑木林の中の暗い林縁の植物だが、だいぶ印象が異なる。同じ里山の南と北(サジ-の方)の斜面に生えており、花の時期も少しずれていて、うまく住み分けているようである。

 キク科。類縁にヤブタバコ(薮煙草)という種類があり、こちらはタバコ(植物)を思わせる大きな葉を持ち、花茎の葉の根元ごとに花を付ける。仲間が全部タバコに関連した名前であることはおもしろい。