猛暑の候。残暑お見舞い申し上げます。…にもかかわらず雑木林の中の小道を歩いてみた。日陰だが風が通らない。湿度が高いので蒸し暑く密林という感じだ。外来種の雑草は少なく、目につく花はミズヒキの赤い穂やキツネノカミソリなど。
林床の草むらからヤブランの花穂がたくさん伸びていた。藪(ヤブ)の中の蘭(ラン)に似た植物というわけか。白紫の花と濃い緑の葉がさわやかだ。今時は街でもよく見かけるが、これが自然に生えている状態だ。
日陰に適応した植物である。道ができて林縁になってしまったものはずっと大きな株になっているが、どうも不自然だ。住宅地の日当たりの悪い道沿いなどによく植えられている。
キジカクシ科(ユリ科になっている本もある。)の多年草。同じ科のツルボも今花盛りだが、日向に群落を作っており、うまく住分けている。