一戸建ての多い古くからの住宅街を歩いていると、どの家でも庭や軒先などに様々な植物を栽培されている。いずれも種類と数が多く、丹精を競い合って見事なものになっている。
雨に映えるアジサイはほぼ終わり、今はこの花をどこでもと言っていいほど見る。梅雨時の蒸し暑さを忘れるような爽やかな青紫色である。
ギリシャ語のアガペー(愛)とアンサス(花)からつけられたロマンチックな名前である。以前から気になっていたが、今回調べるまで実は名前を知らなかった。別名ムラサキクンシラン(紫君子蘭)。
南アフリカ原産のヒガンバナ科(ユリ科という資料もある)である。そういえば花を朱色にしたと想像すると日本に自生するキツネノカミソリとよく似てくる。同じ科でも、東の果てから地球を三分の一周して南の果てまで行くと、色が対照的に変わり印象もかなり違ってくるのが面白い。