この花は本来半開のままなのだが、大きく開いて花束のように見える。後ろに見えるのは去年の枯れた花茎だ。地下茎が残っていて毎年同じ場所で更新していく。種もできるようだが増える様子はない。
今年もキンラン(金蘭)の時期になった。近場に歩いて行ける穴場があり見に行った。住宅地に囲まれた雑木林の遊歩道沿いで、人目に付く場所である。そのため以前から心配していたのだが…消えていた。昨年はまだ結構あったのに。この花が咲いていると薄暗い林床が明るくなる。消えるとそこはまるでカビ臭い空き部屋のようだ。
画像は離れた場所でポツンと一本咲いているのを見つけたものだ。今まで何年もこの付近でキンランを見ているが、いったんなくなるとその場所で復活したことはない。…寂しい。