植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

日陰の花:ヒメウズとヤブタビラコ

f:id:M_majipan:20200412111749j:plain

 外出自粛のため自宅周辺の植物を探してみた。隣家の裏庭の隅で咲いていたのがヒメウズとヤブタビラコだ。ここは一日ほとんど日が差さない。どちらも日陰を好む、というか、他の植物が少ないところで伸び放題だ。

 白い小さな花はヒメウズ(姫烏頭)だ。キンポウゲ科でヤマトリカブト(烏頭、うず)と実の形が似ていることによる命名である。例によって5枚の花びらに見えるのはガク片だ。内側の緑色の花びらは下向きで見えない。

 一方、黄色い花のヤブタビラコ(藪田平子)は、オニタビラコなどの近縁種との区別が問題になる。花が少なく葉とかも薄い色で柔らかい感じ(日陰者?)ことでほぼヤブで決定だが、花弁の数や葉の形も参考にした。

 ヒメウズは抜こうとすると実(種)がパラパラ周辺に落ちる。ヤブタビラコタンポポ様の綿毛の付いた種を飛ばす。小さいながらしっかりニッチ(すき間の生態系)を占める逞しい奴らである。