外出自粛のため自宅周辺の植物を探してみた。隣家の裏庭の隅で咲いていたのがヒメウズとヤブタビラコだ。ここは一日ほとんど日が差さない。どちらも日陰を好む、というか、他の植物が少ないところで伸び放題だ。
白い小さな花はヒメウズ(姫烏頭)だ。キンポウゲ科でヤマトリカブト(烏頭、うず)と実の形が似ていることによる命名である。例によって5枚の花びらに見えるのはガク片だ。内側の緑色の花びらは下向きで見えない。
一方、黄色い花のヤブタビラコ(藪田平子)は、オニタビラコなどの近縁種との区別が問題になる。花が少なく葉とかも薄い色で柔らかい感じ(日陰者?)ことでほぼヤブで決定だが、花弁の数や葉の形も参考にした。
ヒメウズは抜こうとすると実(種)がパラパラ周辺に落ちる。ヤブタビラコもタンポポ様の綿毛の付いた種を飛ばす。小さいながらしっかりニッチ(すき間の生態系)を占める逞しい奴らである。