植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

キブシの花

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 今頃の多摩丘陵は花がまだ少なく、花房(はなぶさ)が木の枝全体に垂れ下がった様子は目立つ。画像は花房の一番上の部分。一つの花は径78ミリの釣り鐘状で、4枚のガク片の2枚が大きく、4枚の花弁が6枚あるように見える。薄黄緑色の花は蛍光を発しているようで美しい。

 花房ごとに雌雄がある。この花は雌花らしく、中央に緑色の雌シベがあり、その周りの黄色い雄シベは退化している。

 キブシ(木五倍子)という名前の由来は、実(み)にタンニンが多く、染色に用いられる五倍子(ふし)の代用品として使われたことによる。花が終わるとサクラに似た葉が出るがどうも印象が薄く、どの木だったかわからなくなる。