スミレの仲間では最も開花時期が早い。画像は一昨年の3月11日に撮影したもの。下に枯葉が見えるように、まだかなり寒い日だったのを覚えている。場所は神奈川県四季の森公園。老木の根元が深い鉢のような大きな洞(うろ)になっており、中でこの花が陽光を浴びていた。風が当たらない分周囲より温度が高いのであろう。天然の温室である。
地上茎があり花色も薄紫色でよく見かけるタチツボスミレに似ている。しかしやや大型で、花柱(花の付く茎)の先がカギ形に曲がる点など特徴が異なる。葉はハート形で、確かに名前の通り徳川家の葵(あおい)紋の葉に感じが似ている。
今年も近場でスミレを探した。ロゼット状の芽はいくつかあったがまだまだである。本格的な春はもう少し先のようだ。