椿守稲荷の後、近くにある野津田(のづた)神社に向かった。多摩丘陵の一角にあり、周りは田園風景が残っている。本殿の周囲はコナラなどの雑木林で、その中にヤブツバキの巨木が目立つ。よく見ると林の中にはその子孫とみられる若い木も相当数ある。
先の場所とはだいぶ様子が違い、こちらは背の高い木である。樹齢も数百年はあるだろう。花は半分ぐらいの小ぶりだがそのかわり数が多い。今は満開で、落ちた花が周囲に散り敷いている。
樹高は20メートルぐらいあるだろうか。上の方は自然に下向きの花を見上げる形になり、花の中央のオレンジ色の雄シベまでしっかり見える。暖かさを増してきた陽光を浴びた花は何とも美しい。