植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ヤブコウジ

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 常緑の小低木で、高さはせいぜい20センチほどにしかならない。雑木林の地表(林床)で枯葉の中に小さな姿をよく見かける。晩秋に鮮やかな赤い実をつける。

 薄暗い藪の中に生えていて、実の形が柑子(こうじ、ミカンの仲間)に似ていることからこの名がついた。別名十両。お金に関連して縁起が良いものとされ、正月の寄せ植えなどに使われている。少し大きな(1メートルぐらい)木になるマンリョウ(万両)は同じヤブコウジ科である。これも幼苗を里山で見かける。

 この写真は昨年の1211日のもの。その時は皆赤い実を付けていたのだが、現在は全部なくなっている。地面に落ちた形跡がないので、鳥に食べられたのであろう。今頃の多摩丘陵は冬枯れで鳥も食料調達に必死である。その結果種が蒔かれこの木も増えていく。