常緑の小低木で、高さはせいぜい20センチほどにしかならない。雑木林の地表(林床)で枯葉の中に小さな姿をよく見かける。晩秋に鮮やかな赤い実をつける。
薄暗い藪の中に生えていて、実の形が柑子(こうじ、ミカンの仲間)に似ていることからこの名がついた。別名十両。お金に関連して縁起が良いものとされ、正月の寄せ植えなどに使われている。少し大きな(1メートルぐらい)木になるマンリョウ(万両)は同じヤブコウジ科である。これも幼苗を里山で見かける。
この写真は昨年の12月11日のもの。その時は皆赤い実を付けていたのだが、現在は全部なくなっている。地面に落ちた形跡がないので、鳥に食べられたのであろう。今頃の多摩丘陵は冬枯れで鳥も食料調達に必死である。その結果種が蒔かれこの木も増えていく。