鳥の声もほとんど聞こえない静かな朝である。雑木林の中から空を見上げると、葉を落とした木々の枝が広がっている。澄んだ青空を背景にこれらが織りなす景色は、見ていて飽きない。
右端に少し見えている常緑の葉はシラカシだ。その隣のスジのある茶色の幹はコナラかクヌギだろう。さらに手前の縦スジの白っぽい幹はイヌシデだと思う。いずれもこの付近の優占樹種の高木である。それぞれ幹の模様に個性があって面白い
ネットで調べると「樹木の幹の図鑑」が何件もあり、ちょっと驚いた。興味を持って調べている方がおられるようだ。確かに木の幹の模様には、鍛えられた筋肉を見るようなある種の「美」があるように思う。しかし、幹の模様からだけではよほど見慣れていないと判別は困難だろう。