多摩丘陵の一角。雑木林の中はコナラなどの葉が落ちて明るくなり、歩くと気持ちがよい。侵入種の雑草なども枯れており、足元には殺風景なササ原と落ち葉しかない。しかし、よく見るといろいろな植物が見られる。アオキ、ヤツデ、ヤブコウジ、キヅタ、テイカカズラ、ジャノヒゲの仲間などである。多くは濃い緑色でつやのある葉を持つ常緑の植物であり、枯葉の中で結構目立つ。冬の間に光合成を稼いでいるのかもしれない。
アオキ(左上)、ヤツデ(右上)、ヤブコウジは、目立つ実が鳥に食べられて種がまかれるので、林の至る所に幼木が生えている。運良く好い環境に落ちたものはソコソコ大きな木になる。つる性のテイカカズラ(左下)などは高木の幹を這い上がり、高木の根元の灌木の上に出ようとしている。ジャノヒゲ(右下)の瑠璃色の実はほとんど残っていなかった。これも鳥の仕業だろう。