晩秋の郊外。民家の庭で見事に実を付けていた。寒くなって花が少なくなる季節に、独特の風情が好ましい。学生時代、冬の帰り道でよく見かけた。ちょっとノスタルジーを感じた。
昔はタチバナモドキといって橙黄色の実がなる種類が一般的だった。実の形が少し偏平でヘソがありタチバナ(ミカンの仲間)を連想させた。木全体が地味で優しい味わいだった。いつの間にか真っ赤な実がなるものが主流となった。
南欧~中央アジア原産のバラ科。低木でとげがあるので防犯用に垣根に利用される。名前もギリシャ語で「炎+とげ」の意味だそうである。5月ごろ白い花が咲く。花は印象に残らないのか、何故か見た覚えがない。