今回は山の植物である。といっても300メートルぐらいの低い山、神奈川県相模原市の城山湖周辺だ。山の上に人造湖があり、それを利用した発電所があるため立派なアスファルト道路が上の方まで続いている。
この道の周りがもう山の中である。今の時期は野菊(ノコンギク)がいたるところで咲いている。平地と同じ雑草に交じって近場ではあまり見たことのない植物がみられる。
画像はコウヤボウキ(高野箒)である。ちょっとアザミに似ているが、薄いピンクの花びらにヨリがかかっていて入り乱れている。プラスティックでできているようなまことに不思議な質感だ。
小型なので草だと思っていたら、なんとキク科の「木」だそうである。そのため細い枝にはコシがあり、枝分かれが多くて冬は葉を落とす。高野山では束ねて箒(ほうき)に使ったことが名前の由来である。