ブドウのシーズンもそろそろ終わりだ。近年はいろいろな種類のブドウがスーパーに並んでいて、視覚と味覚を楽しませてくれる。
さて、画像はノブドウ(野葡萄)である。ヤマブドウなどと違って、食べると不味いらしい。しかし、白、茶、紫、青(紺)色のツヤのある実には独特の魅力がある。もう少しすると更に鮮やかになって鑑賞に堪えると思う。本来の色は白で、虫が寄生することで色が変わるとのこと。
鳥が好んで食べて種を落とすため、林縁の藪などでよく見かける。住宅地の庭など意外なところで実を付けているのは、家主があえて残したためか。
この色が好きだ。私はトルコ石(その色がいわゆるターコイズブルー)やラベンダーヒスイ(紫色の翡翠)を思い浮かべる。似た色の中東産のトンボ玉(着色ガラスの装飾品)を見たこともある。青や紫の不透明な貴石は中近東~東アジアの美意識に響くのかもしれない。