この画像はかしの木山公園で撮ったものだ。里山が残された、薄暗い林間の藪から何種類かのホトトギスが突き出して花を付けていた。公園の方が種を蒔いたのかもしれないが、キレイだから許す。殺風景な秋の藪の彩(いろどり)にはぴったりの花だ。
その中に白花があった。ホトトギスの花は、その名のもとになった鳥に似た斑点模様が特徴的だ。しかしこの花からはほぼ色が抜けて斑点が完全に消えている。
花弁が単純な白ではなくほんの少し青紫がかっており、中心部にわずかにオレンジ色が残っている。そのため透明感を強く感じる。こんな清浄で繊細な白はなかなかないと思う。