植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

シロバナヒガンバナ

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 今年のヒガンバナは開花時期が数日遅れたように思う。日本全国、大体同じ時期に一斉に咲く。これは種ができない性質で球根だけで増えるため、すべて同一の遺伝子を持つからだそうだ。つまりこの花は皆人の手で植えられたものである。

 赤い群落の中に一本だけ白い花が混じっていることがある。自然界で稀にある色素の抜ける突然変異かと思っていたが、調べてみると別種の植物とのこと。原産地の中国には種のできるヒガンバナがあり、それと黄色い近縁種との交配で生れたと考えられている。やや大きくて花の中央部が黄色いのはそのせいか?

 最近では庭が全部シロバナ種という家も見かける。またヒガンバナを含む近縁種を総称してリコリスLycorisというが、様々な色のものが一般的にみられるようになった。なお、漢方薬の甘草(かんぞう)もリコリスというが全く別物で、こちらのスペルはLicoriceである。