今年もニラの白い花が咲きそろってきた。その花から花へ高速で飛び回っていたのがこの蝶イチモンジセセリである。セセリチョウという小型の蝶の仲間で、下の翅(はね)に白い斑点が一直線に並んでいることからこの名前がある。蜜を吸うのに夢中らしく近づいても逃げない。
よく見ると翅の先が痛んでいる。他に何匹も飛んでいたが皆同じ様子であった。
茶色の小さな蝶で地味だし、すばしっこいため、捕まえようとする人もいないだろう。ふと思い当たったのが先日の台風15号だ。強烈な風だったがあの時どうしていたのだろう。必死で草につかまっていたところに、突風がザっと来て飛ばされたのだろうか。翅も痛むだろう。
今日は秋めいた晴天である。この蝶は何事もなかったかのように元気いっぱいであった。