植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ムラサキツユクサ

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 6月初旬から民家の庭などでこの花を見るようになった。次々と咲き続け、今は実をたくさんつけている。 日本に自生するツユクサを改良した園芸種かと思っていたが、北アメリカ原産である。結構見栄えするので、花壇などで使われて大いに広まったそうである。今や街の至る所で見る。

 花弁が三枚で、全体が三角形であるのが珍しい。雄シベは六本でよく見ると細かい毛がたくさん生えている。濃い青紫の花弁が梅雨空に映えて美しい。黄色い葯(やく、花粉の袋)がアクセントになっている。

 ちなみにツユクサも花弁は3枚だが、下向きの1枚が白くて小さく2枚に見える。こちらは、これからの時期大いに繁茂するので立派な雑草である。草取りの時びっくりするくらい大きくなっており、抜くのに往生する。

 また、花の形はそっくりだが純白の、トキワツユクサという種類を見たことがある。ちょうど雨模様で薄暗い林の中でボウッと光っていて、すこし気味が悪かった。ツユクサにはどこか不気味な面もあると思う。

 ツユクサの仲間は早朝に咲き始めて昼にはしぼむ。「露草」の名は夏草に降りる朝露のイメージからきているのであろう。