6月初旬から民家の庭などでこの花を見るようになった。次々と咲き続け、今は実をたくさんつけている。 日本に自生するツユクサを改良した園芸種かと思っていたが、北アメリカ原産である。結構見栄えするので、花壇などで使われて大いに広まったそうである。今や街の至る所で見る。
花弁が三枚で、全体が三角形であるのが珍しい。雄シベは六本でよく見ると細かい毛がたくさん生えている。濃い青紫の花弁が梅雨空に映えて美しい。黄色い葯(やく、花粉の袋)がアクセントになっている。
ちなみにツユクサも花弁は3枚だが、下向きの1枚が白くて小さく2枚に見える。こちらは、これからの時期大いに繁茂するので立派な雑草である。草取りの時びっくりするくらい大きくなっており、抜くのに往生する。
また、花の形はそっくりだが純白の、トキワツユクサという種類を見たことがある。ちょうど雨模様で薄暗い林の中でボウッと光っていて、すこし気味が悪かった。ツユクサにはどこか不気味な面もあると思う。
ツユクサの仲間は早朝に咲き始めて昼にはしぼむ。「露草」の名は夏草に降りる朝露のイメージからきているのであろう。