植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ニリンソウ

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 昨年多摩丘陵ニリンソウらしき植物の群落を見つけた。神社の裏の林縁で咲き誇っていた。その時はカメラを持っていなかったため、今年こそは撮影をと思って行ってみたところ無くなっていた。草刈りがされたらしい。私有地だからしょうがないが、残念だ。

 ところがその直後、たまたま行った芹が谷公園(町田市)の一角で見つけた。他の草に埋もれて、ポツンとここだけ。

 一本の茎から二輪ずつ咲くのでニリンソウ二輪草)というが、よく似たイチリンソウもある。花の数は当てにならない。葉の切れ込みが浅いこと、葉が輪生であること、および白い模様が入っていることからニリンソウで間違いないと思う。

 キンポウゲ科で、例によって花びらに見えるのはガク片である。そのため独特の質感を持った花だ。林の縁の薄暗いところで咲くので、淡い光を発しているように見える。

 花の後地上部は枯れて消えてしまう。スプリングエフェメラル(春の儚いもの)の代表である。そんなに珍しいものではないそうだが、自生地(里山)は減る一方である。草刈りの方、見つけたらそっとしておいてください。すぐ消えますから。