植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

サンシュユの花

 

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 サンシュユの花が今満開である。公園だけでなく街のあちこちに植えられている。

 近づいて見ると黄色い火花のようだ。花の形がはっきりわからなかったので、接写して詳細にみてみることにした。

 つぼみが四つに割れて開くと、細長い柄が多数噴き出す。その先にそれぞれ丸っこく見える小さい花が付く。花は四弁で反り返っており、雄シベが目立つ。これらすべてが鮮やかな黄色である。

  ミズキ科で15メートルぐらいになる小高木である。葉には縦に筋があってミズキそっくりだ。地味だがさわやかな印象を与える木だ。

 調べてみると、漢字では「山茱萸」と書き、変わった名前はその音読みである。原産地の中国では「茱萸」は植物のグミのことらしい。要するに山のグミだな。わずかの時間のことを「しゅゆ(須臾)」というが関係ないようだ。

 

 そういえば、昨年の初冬、葉が落ちたサンシュユの木に残った実を見つけた。確かにグミに似ている。毛が少なくツヤがあるので、赤いジェリービーンズ(グミ⤵?)みたいで美しい。ただし渋くて食べにくいそうだ。

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 この木は春、夏、秋、冬に、花、葉、実がそれぞれの「美」を見せてくれる。なかなか楽しい植物だ。