2月も終わりですが、まだまだ真冬の気候ですね。ちょっと風邪気味のMマジパンです。
画像の植物は、広い石垣の割れ目に生えていたものである。西日が当たって陽だまりになっていた。気を付けてみないとわからないごく小さな花だ。最初は花の形や色などからムラサキサギゴケかと思ったが、ツル(シュート)を延ばしている。花も拡大すると上部がウサギの耳のようになっており結構派手だ。葉は日光を受けやすいようにか横向きになっている。
なんとなく外人さんかなと思って調べたところ、やはり南ヨーロッパ原産の外来種であった。地中海地方の山岳地帯の岩場などでよくみられる種類だそうである。オオバコ科だそうだが、かつてはゴマノハグサ科とされていた。
和名の由来は、ツタに似た葉で、海岸などに生えるウンラン(海蘭)に似ているからとのこと。大正初年にロックガーデン用の園芸植物として導入され、現在でもガーデニングの素材として使われている。放置されて逃げ出し、野生化したものだろう。
原産地の環境に似ている石垣の隙間に新天地を求めたわけである。根元は石だから冬は猛烈に冷え、夏は触れないぐらい暑くなるであろうに…。いや、他の植物が入り込めないから意外と賢いのかもしれない。