画像は、小田原市曽我地区の斜面に広がる梅林である。両側にも背後にも梅の花が広がっており、はるかに富士山が望める。春の桜より色合いが淡いが、まさに「霞か雲か」のようである。
数年前の2月上旬、梅まつりの曽我の梅林に行ったときのものだ。小田急新松田からJR御殿場線に乗り換えて下曽我駅下車。沿線の景色はまだ霜で真っ白であったが、目的地に近づくと急に線路の両側に紅白の梅が目立ち始めた。
駅を降りると驚くような温かさで、梅の花は盛りであった。見て歩くだけで汗をかいた。その帰路、南側の国府津(こうづ)駅に向かうとまた寒くなって、大風邪をひいてしまった。
なぜここだけ暖かいのか?北東側は小高い丘陵が寒風を防ぎ、南西側には陽光あふれる相模湾を望む、南向きの立地だからというのが普通の答えだろう。私はどうもそれだけではない気がする。
以前紹介した活断層、松田断層は、曽我の付近を通っている。梅林の斜面はその断層崖である。近くには富士箱根伊豆の火山地帯がある。もしかすると地下の熱が断層面に沿って漏れ出しているのではないか。それなら近くを流れる酒匂川の伏流水は豊富だから掘れば温泉が出そうだ。満開の梅林の中で露天風呂なんてなかなかオツだと思う。これではただの願望か。