植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

リュウキンカ

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 今の時期咲いている花は珍しい。里山公園の一角の木陰の湿地のようなところに生えていた。

 ネットで「花、黄色、2月」で調べるとけっこう画像が出てくるが、一向にヒットせず名前がわからない。諦めかけた時、キンポウゲに似ていることに気づいた。黄色い5枚の花弁に透明感があり、雄シベがたくさんある。そこでキンポウゲ科で検索してみると、どうやらこれというものが見つかった。リュウキンカという植物だ。ただし、花期は5-7月と初夏とのこと。アレッ?

 高山植物の一種である。東北の湿原などではミズバショウと混生する場合が多く、雪解けのころ一緒に咲き見事な景観、とのこと。そうかそれで分かった、南関東の平地では今頃が東北の雪解けと似た気候なのだ。

 花弁に見えるのは萼片である。葉や花茎がまっすぐに「立」ち、「金」色の花を咲かせることから「立金花」だ。

 

 翌日、街を歩いていると、民家の庭先にこの花の鉢を見かけた。その地方の方が、故郷を思って育てておられるのかもしれない。そういえば里山公園のものも、もう野生化しているが、誰かが植えたもののようだった。