植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

石の花:翠銅鉱(すいどうこう)

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 赤、青ときて今度は緑の石の花だ。画像は翠銅鉱という銅の鉱物である。緑といっても青緑か暗緑色といった方が良いだろう。カザフスタン産で、最初に発見されたときはエメラルドと間違えられたそうだ。

 ガラス光沢だが、結晶の中に微小な割れ目(劈開面)があって光を反射し、それがキラキラ感を増幅させている。手に取って光らせていると、何ともいえぬ清浄な気持ちになった。

 

 翠銅鉱の「翠」とは、よごれのないみどり色の羽を表し、鳥のカワセミ翡翠)の雌を意味するとのこと。

  カワセミは街中の水路に住んでいたりして、あまり珍しいものではない。さすがに用心深く近づくことはまずできない。だが、学生の頃、山登りで沢を歩いていた時、目の前にいきなりこの鳥が飛び出してきたことがある。あの時一瞬横切った鮮烈な青緑色(と腹側のオレンジ色)が目に焼き付いている。確かにあの色に近いかもしれない。