植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ゴンズイの実

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 初冬の里山公園は、ほとんどの紅葉が散り落ち、雑木林の色彩は沈んだ灰緑色が基調になる。しかし少し歩くとサザンカロウバイの花の彩に気がつく。さらに、葉が大部分落ちてしまった木に、色鮮やかな実が残っていることがある。

 画像はゴンズイの実である。花は緑色で目立たないが、青黒い実が赤い袋状のものに入っており、それがはじけて実(種)が露出する。おもしろい色と形である。薄黄色になった葉とのコントラストが絶妙で、葉先が少し赤くなっているのも渋い。

 何とも無粋な「ゴンズイ」という名前は、魚のゴンズイと関係があるとかないとか。海水浴で幼魚が球状に集まった「ごんずい玉」を見たことがある。ナマズの仲間で、毒のある棘を持つ。一説には、材木にならないことで「役に立たない」という点で、毒のある魚(身は美味しいらしい)と共通とのこと。

 なにはともあれ、こんな実が冬の鳥の餌になる。大きな木から離れたところに幼木があったので、鳥が種をまいたのだろう。