秋の多摩丘陵は多様な野菊の仲間が見られる。里山公園でノハラアザミと並んであちこちで咲いていたのがこの花だ。鮮やかな黄色が目を引く。花弁の先がフォークのような形になっていて幅が広く、リボンで作ったものみたいだ。花弁が少し波打っているように見えるのも面白い。
この花を薬師如来(やくしにょらい)の光背(こうはい)にたとえたのが名前の由来だそうだ。確かに仏様の後光に見えなくもない。他にも薬草だったからとかいろいろ説がある。
昨年は他の花はおろかススキも枯れてしまった11月半ばに、これが咲いているのを見た。殺風景な晩秋に彩を添えてくれる花である。