植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

ノハラアザミ

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 秋が深まってきた。里山公園を歩いていると、ススキ原の中に点々とこの花が咲いていた。この赤紫色は遠目にも目立つ。よく見ると細い雄しべ?が放射状に突き出しており、その先に花粉のようなものが見える。ユニークな花である。春咲きのノアザミより小ぶりの花だ。

 キク科で、花が終わった後は綿毛状になる。子供の頃父から「この中にいる蛆みたいな虫(蜂の幼虫?)が絶好の釣りえさになる」と教わった。やってみたかったが、残念ながらまだ実現していない。

 しかし油断してはいけない。葉を見ると鋭いトゲがある。うかつに触るとひどい目にあうだろう。オニアザミ(鬼薊、外来種?)という種類も見たことがあるが、全草トゲだらけで大きく育ち、怪獣みたいだった。それに比べればかわいいものである。

 人づきあいが不器用で、つい傷つけてしまう人が、自分のことをアザミにたとえることがある。大丈夫、蜜があることを知っている蜂やら蝶やらが来て、変なものが寄ってこないだけと思う。