近場のススキが原にナンバンギセル(南蛮煙管)を見に行った。ススキの根に寄生する植物で葉がなく、独特の妖しい花の色、形である。現在は盛りを過ぎていて、枯れかけの状態だ。下の花は花びらが落ちてしまって雌しべが露出している。
例年ススキが伸びてくる秋口から咲き始める。今年こそ盛りの時に見に行こうと思っていたが、暑さや天候不順で億劫になり、遅れてしまった。
寄生植物と言えば、葉緑素の全くない純白のギンリョウソウを見たことがある。幽霊花と呼ばれるようにちょっと怖い感じで、見てはいけないものを見てしまったような気がしてすぐにその場を離れた。その場所も開発されてしまって今はない。
このナンバンギセルの生えているところは住宅地の中の緑道のような場所である。環境保全地域に指定されており、地元の自然保存会もあるようなのでとりあえず安心だ。寄生共生も含めて複雑に絡み合い、長年培われた近場の自然である、大事にしていきたいものだ。