8月初めに雑木林の縁の日蔭で群生しているのを見かけた。なんで今頃ヒガンバナが咲いているんだと思ったが、近縁のキツネノカミソリであった。ヒガンバナより色がくすんでいて、花びらも枚数が少なくてあまり反っていない。花の形からユリ科と近い関係にあることがわかる。
名前の由来だが、調べたところ、昔の「剃刀(かみそり)」は一枚の花弁に似た小刀形をしていたとのこと。そして葉がなく花だけが突然現れることから「狐の仕業」と思われた。だからキツネノカミソリ。葉はヒガンバナと同じように春先に出て枯れてしまうそうである。
確かに妖しい感じであるが、照り付ける太陽を思わせる花は猛暑の夏にふさわしいと思う。