植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

タラヨウ

多摩丘陵にある大きな寺院。屋根の破風に見られる三つ鱗(みつうろこ、北条氏の家紋)の紋が由緒を感じさせる。境内を歩いていると赤い実とツヤのある葉の木が目についた。同行の人にタラヨウ(多羅葉)だと教えてもらった。 モチノキ科の常緑高木。静岡県よ…

街の紅葉

近場の公園を歩いて紅葉を探してみた。今年はちょっと遅い。 ヤマボウシ(画像上) 5月中ごろ花で真っ白になっていた公園の大木。今は見事な紅葉だ。 エノキ(画像下) 街中に多いが、なかなかきれいなものに出会うことがない。渋めの色がいい。 カエデ 良く…

寒そうな鳥たち その2

前回と同日に撮ったあまり寒そうではない鳥たち ハクセキレイ(画像上) いつも元気なセキレイたち。寒さをものともしないで飛び回っている。縮こまって膨らんでいる感じはない。見ると冬羽根に変わっている。頭が黒く胸の三角模様が大きいのでオスのようだ…

寒そうな鳥たち

いつもとは違う近場の川。今日はこれまでの暖かい日々とは打って変わって猛烈に冷え込んだ。日も差さず暗い。横の道を歩きながら水辺の鳥を写した。皆寒そうに見えるのが面白い。 アオサギ(画像上) 背中を丸めた姿から最初ゴイサギに見えたが模様や飾り羽…

ヤマガキを食する

うちの狭い庭にいつの間にか生えてきたカキノキ。十数年経って高さが4mぐらいになり、ようやく実が収穫できたのが昨年の今頃である。角張った球形をしており、径4.5㎝ぐらいと普通のカキの5、6分の1ぐらいの大きさしかない。ヤマガキという野生種らしい。…

ノギクの花11月初旬

11月に入っても昼間は暑い日が続く。それでも、多摩丘陵を歩いていると様々なノギクの花に出会う。季節はちゃんと進んでいる。秋たけなわだ。 ヤクシソウとシラヤマギク(画像上) 2週間ほど前に見つけたノギクの群生地に行ってみた。ヤクシソウ(黄色)はま…

朝露と地衣類

谷間はしっとりとした空気につつまれ、路面や草むらは朝露で濡れている。道の側面はコンクリートだが一面のコケで緑色が鮮やかだ。一部白くなっている部分がある。地衣類が混じっているようだ。 かすかに光を発している感じがしたので接写して調べてみた。(…

オヤマボクチ

谷間を歩いていて雑木林の林縁で見つけた。キク科アザミの仲間である。花は径4㎝ぐらいある樽(たる)型。近づくと赤紫色のトゲだらけで異様な感じがする。普通のアザミの総苞(そうほう、花全体を包むガク)を大型化したような形だ。倒れているが草丈は1ⅿ以…

谷間の植物:秋

多摩丘陵から高尾山の方につながる山地は最高所でも3-400mで、多くの谷(谷戸、やと)が切れ込んだ複雑な地形をしている。谷戸の道を歩いていくと薄暗い雑木林の中に続いていた。近くに谷川があるので湿度が高くしっとりした空気に包まれている。ここは半日…

川辺の植物

いつもの街中の川。今年は台風や長雨が少なく流されなかったためか植物が多い。といってもコンクリートで固められた川なので、生えているのは護岸の隙間やコンクリが剥がれた川底、溜った土砂による中州などである。日照と水は十分だが、常に増水で流される…

コガモたち勢ぞろい

いつもの街中の川。遅れていたコガモたちも到着したようだ。数えると画面の外にいるものも含めて24羽確認できた。なんか嬉しい。川沿いに1kmほど歩いたがここだけに集合している。 中央の一羽大きいのは紛れ込んだカルガモだ。コガモたちは気にしていない…

里山のお花畑

気持ちの良い晴れの日が続く。多摩丘陵を歩いていると、雑木林の斜面にチラリと白いものが見えた。緩い崖を登って低い茂みを抜けると、白と黄色の花が咲き乱れていた。シラヤマギクとヤクシソウだ。画像は強い日差しのため露出過剰であるが、実際は茂みの中…

木の実草の実10月上旬

雑木林の中を歩いていると様々な草木に実がついていることに気が付く。 ホオノキ(画像上) モクレン科。5,6月に咲くクリーム色の大きな花が咲く。それがドリアンのようなトゲトゲの赤い実に変わっており異様な感じを受ける。一部の実は裂けてツヤのある赤い…

マヤラン(摩耶蘭)

薄暗い雑木林の中の小道の脇で花を付けていた。出会ったのは今回が初めてである。草丈が5㎝ほどしかなく枯れたササのようにしか見えない。多摩丘陵でも見られるとの情報があるので気を付けてはいたが、こんな繊細なものとは思っていなかった。 花はガクが3…

秋の花10月初旬(キク科)

近場に丘陵地の尾根が帯状に残ったところがある。周辺は全て住宅地だが、高度差があるためか開発が及ばず、手つかずの雑木林になっている。その中の小道を歩いた。出会った花はキク科が多かったのでまとめてみた。 コウヤボウキ(画像上) 林下の道沿いに群…

丘陵地の花:初秋

10月1日。涼しい風が吹く中、多摩丘陵を歩いた。いつもとは違う地域である。雑木林は広大なニュータウンと幹線道路で分断されており、住宅地の道端はありふれた雑草ばかりだ。しかしよく見ていくと、生い茂る草の中にかつての里山の秋の花があった。 カラス…

コガモ到着(その2)

10月に入り季節外れの炎暑が収まり過ごしやすくなった。10日ほど前、コガモ(小型のカモ類)が4羽いつもの川に戻ってきたと書いたが、どういうわけがその後が続かなかった。例年ならもっと到着しているはずである。 昨日、7羽が揃って川べりに並んでいるの…

コガモ到着

いつもの街中の川。今年も北からコガモ(小鴨)たちが越冬のため戻ってきた。日本のカモ類の中では一番小型の種類である。今後次々と到着するはずである。 一昨日久々に見かけた。4羽おり盛んに羽根繕いをしていた。今は流れに首を突っ込んで川底の藻を食べ…

9月中旬里山の花

近場の住宅地。低い丘陵が自然公園として残されている。草刈りなど手入れがされておりかつての里山の植物がみられる。まだ蒸し暑い日曜日に歩いた。 ハギの花と黄蝶(画像上) 秋の七草にも入っている萩の花は今盛りだった。少し派手なので園芸種のミヤギノ…

9月上旬の木の実

9月半ばを過ぎても焼けるような日差しの日々が続く。そんな時、公園や雑木林で見かけた木の実。まだ緑の葉が繁っていて目立たないが季節は着実に進んでいる。 エノキ(画像上) オレンジ色の実は熟すと甘く、食べられる。秋から冬にかけての野鳥の食料にな…

石神井公園で見られた植物

前回の続きで、水辺のもの以外の植物を見ていく。 牧野富太郎が94歳で亡くなったのは1957年(昭和32年)で、その頃の石神井池の周辺はまだ田畑や雑木林が広がっていたと思う。公園の周辺には昔の自然環境やかつての人々の営為の名残と思われる植物が残ってい…

石神井(しゃくじい)池:水辺の植物

牧野記念公園から街の中を15分ぐらい歩くと石神井公園に出る。細長い池を中心にした広大な公園である。池の水は不透明だが明るい色で、周辺に緑が多い。水辺特有の植物を中心に見て回った。 ラクウショウ(画像上) メタセコイアとよく似た目立つ 木だ(画像…

牧野記念庭園

NHKの朝ドラで注目が集まっている牧野富太郎。その旧居が東京都練馬区の西武線大泉学園駅近くにあり公園として保存されている。9月に入ったとはいえまだ暑い日曜日、現地を訪れた。住宅地の中だが遠目に少し変わった印象を与える高木(ダイオウマツなど)が…

9月初旬 街の花

9月に入り朝晩は秋のきざしを感じるようになったが、昼間は十分暑い。そんな時街を歩いていて見かけた花。 フウセンカズラ(画像上) 民家のフェンスに絡んでいたもの。花(画像上)は5㎜ぐらいと小さくほとんど目立たない。拡大すると船のスクリューのよ…

雑草の花:8月下旬

野菜の栽培をしていると夏場は雑草との戦いになる。しかし草取りをして1週間もするとまた伸びてきて、花までつけている。今回は畑で見かけた雑草の花を紹介する。意外に畑でしか見かけないものがある。 畑地は常に耕され手入れされているため、一般の空き地…

アオサギの若鳥

いつもの街中の川。久しぶりにアオサギを見た。夏の間は留鳥(りゅうちょう、渡りをしない鳥)であるカルガモしかおらず、それも暑さのせいかどこかに隠れているので寂しい感じだった。 器用に小魚を捕まえている。よく見ると普通のものとは感じが違う。全体…

スベリヒユの花

スベリヒユ科の一年草。畑や道端など日当たりの良いところに多く、市街地でも普通に見られる。「すべり」の名は葉がツルツルして光沢があるためという。踏むとヌルヌルして滑る感触がある。 代表的な畑の雑草だ。枝分かれして地面を這うように伸び、径30㎝以…

8月上旬の花

ここ10日ばかりの間に街中や近場の公園などで出会った真夏の花。 キキョウ(画像上) 公園で見かけたもの。涼しげな花色から秋の花の印象があるが6~9月の夏が花期である。山野の日当たりの良い場所を好むとのことだが、今やそんな環境はなくなりつつあり…

パクチーの花と実

野菜畑の一角でパクチーが栽培されており花を咲かせていた。高さ50㎝以上に伸びていて、葉が上の方ほど切れ込んで糸のように細くなっているので別の植物のようだ。 花は径5㎜ほどと小さく、よく見ると5枚の花びらが非対称に伸びており面白い形をしている。…

暑いほど元気

今年の7月の気温は観測史上最高とのことだった。8月に入っても変わらず、外を歩くと火にあおられている感じだ。そんな時畑などで生き生きとしているのがゴーヤだ。思い切り繁っていつの間にか大量に実を付けている。実の色つやは何とも「元気」という感じだ…