植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

近場の地学

立石海岸

横須賀市に属するが、逗子(ずし)駅から路線バスで葉山(はやま)を過ぎてすぐの位置にある。まさに湘南。キラキラの海と遥か富士を望む海岸線が絶景である。 「立石(たていし)」は、海岸から突き出した高さ12メートルの岩だ。波の浸食による造化の妙であ…

城山(相模原市)

東側、相模原台地の方向からみている。台地上を近づくと急に落ち込んで谷になり、その向こうに城山が現れる。近づくほど威圧感が高まる。山の斜面は急傾斜の崖だ。平らな土地の向こうに台形の山が伸びあがって迫ってくるような印象である。 標高375m。近場…

相模川/城山/津久井湖

峰の薬師から 191027 城山湖(山頂)付近から相模川の下流方向に城山と城山ダムを見ている。ダム湖(津久井湖)はここのところの大雨で濁り、満水状態である。 独立峰のような城山の南西側には神奈川北部の山地、さらに丹沢連峰が続く。広域地図を広げると山…

トーナル岩と角閃岩

先に紹介した丹沢山地中央部のトーナル岩ができたのは、最近の年代測定によると500-400万年前とのこと(日本地質学会のHP)。500万年前とすると、丹沢が関東山地に衝突した後になる。この時マグマが上昇してきて周囲の岩石を溶解させて入り込んだ(貫入、か…

丹沢のトーナル岩

今回は見慣れない用語が多いので先に解説しておきます。 マグマが冷えて固まった岩石を火成岩という。含まれる鉱物の種類や結晶の状況により分類され、それぞれ名前がついている。例えば、花崗岩(かこうがん)は石材としてよく使われているのでご存知と思う…

愛川層群の礫岩(れきがん)

画像の石は、神奈川県愛川(あいかわ)町の塩川滝(しおかわたき)で採集したものである。この付近は厚い礫岩層があることが知られている。以前紹介した相模湖層群の角礫岩や丹沢の凝灰角礫岩と異なり、丸くてよく磨かれた大きめの礫からなっている(画像中…

相模湖層群の角礫岩

近場で最も古い地層といえば、中生代白亜紀後半(1億年~6千5百万年前)の小仏(こぼとけ)層群である。以前、そこに含まれる岩石として、強い力を受けた硬い砂岩について紹介した。今回はその次に古いものをあげてみた。 新生代古第三紀に堆積した「相模湖…

謎の石:ハイアロクラスタイト

神奈川県西部を流れる酒匂(さかわ)川は、丹沢山地や富士箱根方面からの石を集めている。その河原や、相模湾への河口付近の海岸などでよく見かける謎の石がある。画像のように白っぽい部分と黒灰緑色の部分がマダラに入り乱れたような不思議な模様だ。堆積…

曽我(そが)の梅林

画像は、小田原市曽我地区の斜面に広がる梅林である。両側にも背後にも梅の花が広がっており、はるかに富士山が望める。春の桜より色合いが淡いが、まさに「霞か雲か」のようである。 数年前の2月上旬、梅まつりの曽我の梅林に行ったときのものだ。小田急新…

丹沢の凝灰岩:七沢石(ななさわいし)

これまで紹介した石の花と比べると全く地味だが、近場でも特徴的な色をした石が取れる。 画像に示したのは含セラドン石火山礫凝灰岩(かざんれきぎょうかいがん)という石である。神奈川県の東丹沢で特徴的な石といえばこれである。小田急本厚木駅からバスで…

小仏(こぼとけ)層群の砂岩

画像は、東京都の高尾山(たかおさん)東側の麓を流れる浅川(あさかわ)の川岸に露出していた砂岩である。固い岩であるが、よく見ると縦横に白い筋が入っており、筋のズレが見られる。強い圧力で押しつぶされて、幾重にも微小な断層が起こった結果と思われ…

丹沢山地の石灰岩

以前「丹沢の有孔虫化石」(2018-09-07)で、丹沢山地の石灰岩が、1500万年前にはるか南にあった火山島にできたサンゴ礁の化石であることを述べた。 今回は、さらにこの石灰岩の特徴についてみてみたい。 画像上は、酒匂川支流の一つで見つけたものである。…

丹沢の変成岩

神奈川県南西部を流れる酒匂(さかわ)川は、丹沢山地西側を構成する岩石を集めて流れている。河原の石を調べると、この山地の成り立ちがわかる。 画像左は、丹沢を代表する岩石である緑色凝灰岩である。海底火山が噴出した火山灰などが固まったものだ。白い…

松田断層

「3D地形図で歩く日本の活断層」(柴田元彦著 2016)を読んだ。日本の代表的な活断層とそれが作った独特の地形について解説したものである。そのうちの一つが私の故郷にあるため興味を持った。子供のころは、近くの山が平野から急に高くなり山の稜線が直線…

丹沢の有孔虫化石

有孔虫とは、石灰質の殻をもつ海洋プランクトンの一種である。多くは直径1ミリ以下の円盤形であるが、直径数ミリの大型のものやユニークな形をしたものもいる。南の島の「星砂」もその仲間の殻だ。大体熱帯から亜熱帯の海に広く分布している。 何故これが「…

砂金採り

子供のころから岩石鉱物が大好きで、未だにミネラルフェアで買ってきたりするMマジパンです。今は格好をつけて「地学が好き」などと言っています。 こんな子供が憧れるのが「黄金(きん)」。いつか掘ってみたいと思っていた。しかし鉱物学の本などを見ると…