植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

街の花

ホタルカズラの花

しばらく身近な草の地味な花が続いたので、目が覚めるようなものを入れてみた。 この植物は草丈がせいぜい20㎝と小柄。花の直径は1.5㎝ぐらい。ワスレナグサなどの仲間(ムラサキ科)の中では大きい部類である。草むらに紛れるように点々とルリ色の花を咲か…

アマドコロの花

茎に沿って長さ2㎝ぐらいのカワイイ花がずらりと並ぶ。昨日の雨で水滴がいっぱい残り、緑のグラデーションのフレッシュな感じを引き立てている。 花や葉は先に紹介したイヌサフラン科のホウチャクソウそっくりだ。しかし、花ビラが固着して筒状であることと…

ヘラオオバコ

オオバコより全体に大きく、花穂の高さは40~50㎝もある。何本もシュッと伸びた先に小さい円錐型の花穂を付ける。花穂は下から咲き上がる。雄シベが白く取り巻いて持ち上がっていく感じ。向きは逆だが、棒型の花火が火花を出して燃えていく様に似ている。ま…

オニタビラコ

今の時期、街中から田舎まで至る所で大量に見かける。地面の放射状の葉から不釣り合いに長い花穂を一斉に伸ばして、集合花を付けている。中には高さ1メートル近いものまである。林縁など半日陰に多いように思う。 日本全土に分布するキク科植物で、花の直径…

アメリカスミレサイシン

名前から明らかなように外来種。北米原産で明治期に園芸用に移入されその後野生化した。そういわれると、花も葉も大ぶりで色合いも華やかだが、造形が雑で色に深みがない。在来種のような慎ましやかな可愛らしさがない…。どうも外来種には点が辛くなる。 実…

ヤエムグラ

「むぐら」とは密生して藪を作る草のこと。この植物はアカネ科で、街中でもちょっとした空き地でよく見る雑草だ。断面が四角い茎を取り囲むように6~8枚ぐらいの葉が付いて段々になっている。 茎や葉には下向きに細かいトゲがついていて、他のものにひっか…

ハナグルマ

丘陵地の林縁で、新緑の中で目立つピンクの花を見つけた。大きさと全体の感じからモチツツジだろうと思って近づくと、様子が違う。一般のツツジと違ってラッパ状の花が根元まで5枚に裂けている。 調べると、モチツツジの変種でハナグルマという種類であった…

マツバウンラン

近所の住宅の庭先。レンガの敷石の間から30-40㎝のヒョロっと細長い花茎を伸ばし、花を付けていた。他の場所で見たものも同じような環境だった。 石垣や敷石の隙間などは寒暑の差が激しく、過酷な環境と思われるが、そういうところを好む植物である。自然状…

ノジシャの花

薄青いかわいい花が奇妙な形の葉に包まれている。個々の花は径2、3㎜で非常に小さい。それが5個ほど集まったものが湾曲した楕円形の苞葉(ほうよう、小花を包むガクのような役割)に包まれ、さらにそれが数個集まって花序を作っている。白く見えるが、拡大す…

イロハモミジの花

ムクロジ科カエデ属で、日本ではもっとも普通の種である。秋の紅葉も良いが新緑の今頃もなかなかである。大きな日本庭園に行くと、新葉が赤かったり、形が変わっていたりと様々な園芸種がある。細かく見ていくと飽きない。 ちょっと変わった名前は、切れ込ん…

ツルニチニチソウ

冬にも枯れず、花を付けているのを見ることがあり、一年中どこかで咲いている花である。本来の花期は春から初夏で、今頃は住宅地の庭先など至る所で見かける。逸出して野生化したものも多い。 花が径5㎝ほどもある大型で、青紫のパステルカラーも目を引く。…

ナノハナとスタジアム

与謝蕪村の「菜の花や月は東に日は西に」の句は、春の夕暮れ時の菜の花畑を詠んだものとされている。しかし、昼と夜だけでなく過去から未来への時間の流れや、宇宙的な空間の広がりまで感じられる。好きな句である。 彼の時代(江戸中期)、庶民にも安価な菜…

ヒメスミレ

このブログを始めてそろそろ3年。夢中になって植物と接しているうちに、近場の植物の名前は大概分かるようになった。ところがこの花を見つけたのはついさっきで、自宅のすぐ近くである。あまり小さいので見逃していたようだ。 花色などから普通のスミレの小…

白いサクラ

朝はまだ寒いが、晴れると四月並の暖かさになる日々である。何かの花に出会えないかなと思い、相模川の河川敷に行ってみた。大きな川は様々な植物の種を運んでくる。そのためしばしば意外な出会いがある。ただ過酷な環境なので、園芸種は定着しないようだ。 …

オオアラセイトウ

花期が3-5月なので、この明るい紫色を見ると春のイメージが湧く。鉄道線路の脇などに蒔かれており、花畑になっているのが電車から見えると嬉しくなる。雑草化したものがちょっとした空き地に群生しているのもよく見かける。 アブラナ科で花弁は4枚。ギザギザ…

街のウグイスカグラ

鶯神楽。好きな植物である。昨年のちょうど今頃、この花にハマって野山を探し回り、色々な花色があることを知った。多摩丘陵には多く生えているのだが、茂みの中であり、細い枝に小さな葉であるためか普段はまったく目立たない。だが、花の季節は別だ。 今年…

早春のノボロギク

今までどこにあるのかもわからなかったが、2月の季節外れの温かさで一気に大きくなり、花までつけてしまった。この株は直径20㎝以上ある。すごい成長力だ。特徴的な花びらの無い花をたくさん付け、総苞片(花全体を包むガク)には黒い点々模様がはっきり見え…

ユキヤナギ2021

ここ2,3日暖かい日が続いたが、今日は一転して真冬のような寒い風が吹いている。まだ2月なのでさすがに花はまだだろうと思っていたが、街を歩いていてこれを見つけた。日当たりのよい生け垣の中なので、先駆けて咲いてくれたのだろう。 日本や東アジア原産…

ジョウゴゴケ

児童公園の桜の木の根元で見つけた。これも地衣類で、ハナゴケという派手な種類の仲間である。子器(しき、胞子を付ける器官)が中空のジョウゴ(漏斗、ろうと)の形をしているためこの名がある。全体の広がりは10㎝ぐらいで、子器の高さは1~2㎝、径2~8m…

ロウソクゴケ

背の高いユリノキの並木の幹が、オレンジがかった黄色になっていた。遠目にはカビかシミのようにしか見えない。接写するとこんな感じだ。直径1㎝ほどの小さな地衣類の個体が群落を作っているのが分かる。よく見ると形はウメノキゴケに似ている。人によっては…

ユリノキとチューリップ

近くの公園にユリノキの大木が数本ある。モクレン科で、初夏にチューリップに似た小さな花を付ける。日本名はそれをユリに見立てて百合の木というが、英名はチューリップ・ツリーである。 昨秋は早めの紅葉の後、あっという間に葉が散って枝だけになった。そ…

タブノキ

以前から気になっていた大木。20m以上あるだろうか。多摩丘陵にある神社の杜(もり)の端にあり、常緑なため他の木が葉を落とした今頃はさらに目立つ。色々な方向から撮ったのだが、この画像が一番特徴が表れている。ちょうど昼下がりで太陽が頭上にあり、見…

冬の緑色

天気が良いので、近場で真冬でも緑の植物を探してみた。画像はイチョウの木の幹を覆っていた苔である。住宅街を歩いていたとき緑地帯で目についたもの。葉緑素のため緑色であるが、普通の被子植物の緑色と微妙に色合いが違うように思える。鮮やか過ぎて、深…

ウラジロチチコグサ

冬もそろそろ折り返し点である。草木がみんな枯れて殺風景な街角を、緑の植物を探して歩いてみた。 場所は普通の民家の庭先だ。この植物は近場ではごく普通に見られる雑草で、南アメリカ原産の帰化植物である。画像のように、サラダ菜を思わせる黄緑色の葉は…

ノハカタカラクサ

今頃は野外の草はだいたい枯れて、日向に枯れ残ったものがあるぐらいだ。その中で冬に葉を出すヒガンバナやこれから花が咲くスイセンの生き生きとした葉が目立っている。 画像は、雑木林の枯葉の中で群生していたもの。以前紹介した白花のツユクサの仲間であ…

イノモトソウ

葉が単純なタイプの白っぽいシダ植物で、冬も枯れない。街中のほぼ垂直の古い石垣に生えていた。昔は石垣が組んであった井戸のたもと(許)、という意味の名前が納得できる。以前紹介したオオバノイノモトソウよりずっと小ぶりで、画像の左右10㎝ぐらい。 よ…

ハナミズキの実

ツヤのある赤い実が弱い日差しを浴びて冬の青空に映える。見ていると、寒さに負けずに頑張ろう、という気になる。実だけでは何の木かわからないので、残った葉を一枚入れてみた。 ハナミズキは、花びらに見える4枚のガクが散った後、中心部の本来の花の後が…

ヤツデの花

朝晩冷え込むようになってきた。サザンカなどと並んで、この花も寒さにめげず晩秋から初冬(10‐12月)にかけて咲く。タラノキやウドと同じウコギ科。葉は似ていないが、ボール状の白い花をたくさん付ける点は同じである。地味だがよく見ると味がある。 直径5…

ビワの花

花は径1㎝の白い5弁で、多数の雄シベとツボミが茶色く、全体に薄茶色の地味な色合いの微細な毛に包まれている。そのため目立たず、バラ科と聞いて違和感があったが、花をしげしげとみるとバラやサクラに似ており納得した。 原産地は中国南西部で、我が国には…

オオバノイノモトソウ

シダ植物は、被子植物にない不思議な佇まいで、興味をそそられるものも多い。しかし、目立つ花が咲くわけではなく皆似ている印象がある。そのため特徴があって確実に見分けられるものを紹介したい。 画像のものは、丹沢山地の杉林の林床に群生していたもの。…