植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

街の花

植物園の花

薬師池公園(東京都町田市)の中にある植物園。万葉集に詠まれた植物ということで日本在来の植物が集められている。場所は多摩丘陵の一角にあたる。近場で花を探すときに開花時期や草丈などの参考になるのでたまに訪れている。今の時期は秋風が冷たくなって…

コミカンソウ

実の形が小さなミカン(蜜柑)を思わせるのが名前の由来である。確かに縦に白いスジがあるところなど皮をむいたミカンに似ている。大きさは径3㎜ぐらいと小さい。葉の下側に並んでついているので裏返してみないと分からない。熟してくるとポロポロ落ちる。 …

マルバツユクサ

住宅地の中の農地の周辺。奇妙なツユクサを見つけた。花の形はよく似ているが、大きさは半分ぐらい。花弁は小さく丸みを帯びており、花色はやや薄い。一方、葉は大きくて縁が波打っている。苞(ほう)や茎に毛が多い。 ツユクサ科の一年草。世界的に熱帯地方…

カラムシの花

里山や古くからの民家の周辺に多く、半日陰のようなところに群落を作っている。この仲間は葉だけ見ているとそっくりである。よく見ると区別はできるのだが、はっきりしたことは花の時期を待つしかない。花といっても花びらのない薄緑色の小さなものである。 …

キツネノマゴ(狐の孫)

9月に入った。数日天気が悪く低温の日があったが、また蒸し暑さが戻ったようだ。今頃咲いているのがこの花だ。場所は公園の林縁。草丈は20㎝ぐらい、花の大きさは5、6㎜である。小柄で地味なので注意して見ないと通り過ぎてしまう。 近づいて見ると、ピンク…

道端のガガイモ

いつもの川沿いの道は端が30㎝程舗装されておらず、日当たりが良いので様々な植物がみられる。一部は沿道の民家の花壇になっていたりするが、今はイネ科の雑草やヨモギなどが茂っている。ヒメジョオンの花が目立つ中で、ちょっと変わった白い花に気が付いた。…

オモダカの花

相模川沿いに田園が続く地帯がある。稲が穂を出しており、周囲の空気に秋の気配を感じる。水田に目立った雑草は見られない。歩いていると水面から伸びている変わった形の葉を見つけた。カワイイ花を付けており、白い花弁は三枚で径約2㎝。オモダカである。 …

ミツバオオハンゴンソウ

郊外の民家の庭の一角がこの花でいっぱいになっていた。花壇にも植えられるが強壮で一部野生化している。北アメリカ原産のキク科である。この仲間(ルドベキア)はいくつか種類があり、いずれも中央の筒状花が丸く盛り上がっているのが特徴。横から見るとそ…

アレチハナガサ

荒地花笠。以前紹介したヤナギハナガサ(柳花笠)は小さな赤紫の花が傘状の大きな花序を作り、花壇に植えられるような見ごたえのある花であった。類縁のこの花は、花の直径は3mmくらいで筒状の花弁が五裂する。草丈こそ1.5mぐらいと大きくなり盛大に分岐す…

ヒメジョオンなのか?

街中でもよく見かけるヒメジョオン。花期は6~10月とされているが、8月の今改めて見てみると6月頃より花が小さくなっているように感じる。計ってみると、直径2㎝ぐらいあったものが、今は1.7~1.5㎝しかなく、中には直径1.2㎝程の小さな花をたくさん付けてい…

ヤブマオの花

いつもの都市河川沿いの道を歩くと広い高速道路の高架下を通る。そこは金網で囲われた空き地になっていて、直接日光や雨がほとんど当たらないので普通の植物は生えていない。そんな薄暗くて乾燥した場所に高さ1mぐらいの茂みを作っていた植物である。 これま…

カラスウリの花:朝

ウリ科で、原産地は中国・日本。林の中やヤブなどで他の木に絡みついて成長する。名前の由来は、食べられない(役に立たないという意味)からとかカラスが好むからとかいわれる。秋の朱色の実は良く目立つが、花も相当奇抜である。 花は夜に咲く。5枚の白い…

セイバンモロコシ

郊外のマンション群の道路沿い。赤っぽい花穂のススキのような植物が群生していた。草丈は人の身長ぐらい。葉はススキそっくりである。 イネ科モロコシ属の多年草。モロコシ(蜀黍)は穀類の一種で、トウモロコシとは別系統である。セイバンとは西播(蛮)と…

いつの間にかエノコログサ

7月半ばにしてまた梅雨が戻ってきたようだ。ふと道路沿いの空き地を見るとエノコログサの花穂であふれかえっている。つい最近までは見えなかったと思う。最近の高温と雨で一気に伸びてきたようだ。 ここは春先からカラスノエンドウが群落になっており、それ…

ビロードモウズイカ

広い歩道のコンクリートとアスファルトの間にズボンッという感じで立っている。薄緑色の微細な毛におおわれており、見た途端この名前が浮かんだ。図鑑等で知ってはいたが実際に見たのは初めてだ。描いていたイメージ通りの存在感だ。 ゴマノハグサ科の2年草…

ギボウシの花

マンションの中庭に植えられていたもの。キジカクシ科でジャノヒゲなどの仲間。かつてはユリ科に分類されていた。日本固有種。林縁、林内に自生する。日陰でも元気に育つので古くから栽培されている。 筒形の花はラッパ状に広がり六裂する。長さ4~5㎝。蒸し…

オオキンケイギク

もう一月ぐらい街のあちこちで鮮やかな山吹色の花がみられる。生えていたのは郊外のマンション群にある建設予定地?の空き地だ。ほかには街中の川の護岸などにも群生していた。とにかく開けて明るい場所を好む植物である。夏中咲き続ける。 大金鶏菊と書き、…

雨に咲く花?

梅雨入りしてから肌寒い雨の日が続いている。近所を歩いていたら空き地の草むらの中に奇妙な花のようなものを見つけた。四弁で径1㎝ぐらい。枯葉のような色をしており、赤っぽい緑色の茎に沿って並んでいる。よく見るとあたりにたくさんある。 一部に花が残…

カモガヤ

イネ科の多年草。草丈1m以上になる近場では大型の雑草だ。イヌムギなどより少し遅く今頃、路側や空き地で盛んに繁茂している。花粉症の原因の一つ。困ったものである。 小穂は3~5個の白緑色の小花から構成される。花穂は下に行くほど花柄が長くなり、全体に…

ナツグミ

丘陵地の林縁などでよく見られる低木である。葉や実に白い毛が細かい斑点状についており、全体に銀白色を帯びて見えるのですぐわかる。枝にも茶色や銀白色の鱗片がある。枝にトゲがあるので注意。 グミ科で日本の野山に自生。初夏の今頃目立つ赤い実がなるの…

ハクチョウゲ(白丁花)

これも民家の生け垣などでよく見かける。花が小さいため存在感が薄いが、近づいてよく見るとなかなか凝った花である。ラッパ型の花は直径1㎝くらい。花弁は5-6裂してフリルが入っている。色も純白ではなく薄っすら赤紫の模様がある。ずっと小型だがツツジの…

トウオガタマ(カラタネオガタマ)

モクレン科の常緑低木。樹高3-5m。民家の庭先や神社などで見かける。この画像の木は多摩丘陵にある自然公園の雑木林内にあったもので野生化している。日陰なので花は少ないようである。 直径2-3㎝のクリーム色の花は赤紫の縁取りがあり、中心部に同色のぼか…

イネ科イチゴツナギ属

近所の広い空き地。土がむき出しで草ぼうぼう。一部は資材置き場や駐車スペースになっている。どういうわけかミソハギとかミヤコグサなど近場ではここでしか見られない植物が生えている。今盛んに繁茂しているイネ科の雑草も例外ではない。 この植物は遠目に…

キウイフルーツの花

多摩丘陵にある民家の庭先で見かけたもの。棚が作ってあって、丸っこい形の葉が茂っている。葉の下に花が下向きにつく。近寄ってみると雄シベが金色に見え、花びらも金色がかかってなかなか豪華な花だ。 雌雄異株で、画像は実のなる雌株である。花の中心の白…

カルミアの花

民家の庭先で見かける花。色合いがいちごジャム入りのホイップクリームのようだ。特につぼみはまさにクリームを絞り出したような形をしている。雄シベの葯(やく)はさしずめイチゴの種だ。 花も変わっている。日傘のように開いた五角形の花びらは、雄シベの…

カキノキの花

うちの狭い庭に知らぬ間に生えてきたカキの木。種は鳥が運んだのやら、子供が埋めたのやら。2階のベランダに届くほど大きくなった。ところが「柿八年」というが、とうに過ぎたのに実がならない。花が付いても皆落ちてしまうのである。 花には雄と雌がある。…

ハゼラン

日当たりのよい道端で時々見かける。直径6㎜程と小さいが、薄紅色の可憐な花だ。下に見える赤い球は若い実で、一説ではこれが線香花火の火の玉に見え、花が火の粉が爆(は)ぜるようだ、というのが名前の由来といわれる。 ハゼラン科。熱帯アメリカ(西イン…

シナダレスズメガヤ

いつも通る都市河川沿いの道。道路わきの舗装されていない部分は草花が植えられていたり、雑草が繁茂していたり。種類は季節とともに変化していくので見ていて飽きない。その中のある区間を画像のような大型の草が占領していた。 草丈は50㎝~1m20㎝。大きな…

コバンソウ(小判草)

これもイネ科の雑草だが、何年か前までは園芸店で売られており、今のように道端で普通に見られるようなものではなかった。花穂が成熟して乾燥すると明るい黄土色になり、独特の光沢と形は名前の通り「金無垢の小判」を思わせ美しい。そのためドライフラワー…

イネ科の雑草

今の時期道路沿いやちょっとした空き地はイネ科の雑草が旺盛に繁茂し、花盛りである。ただし花は花びらのない緑色の地味なものだ。何種類かあるようだが、漫然と見ていても区別がつかない。葉は細長く平行の葉脈で、はっきり言って皆同じだ。しかしいまだに…