植物(花)や岩石鉱物など大地に根差した自然のものは何でも好きです。また人為であっても古いものには興味があります。東京都と神奈川県の境界ぐらいの郊外都市に在住。周辺の市街地と多摩丘陵を中心として、近場に残された自然を探検しています。時々丹沢山地、相模川流域、三浦半島などにも足を延ばしています。

街の花

エノキグサ

路傍の草むらから赤い花穂が出ていてその存在が知れた。繁茂するイネ科やキク科と比べると奇妙な感じを受ける植物だ。調べるとトウダイグサ科のエノキグサであった。確かに葉はエノキ(榎)そっくりだ。草丈は30~50㎝である。 「灯台(とうだい)」とは、小…

ヨモギの開花

いつもの街中の川沿いの道。8月から植物をずっと観察しているが、様子が一番変化したのはこのヨモギではないか。最初は濃緑の葉が茂っているだけだったが、薄緑の花穂を出し始めて株が大きく膨らんだ。花穂の先が曲がって垂れたと思ったらツボミが目立ち始め…

キダチチョウセンアサガオ

この大きくて派手な花、見ごたえがある。以前は黄色っぽいものが多かったと思うが、最近は様々な色の園芸品種があるようだ。ご近所の庭先でも珍しくなくなった。 熱帯アメリカの高地原産の低木で高さ3mぐらい。だから木立。ヒルガオ科のアサガオの仲間ではな…

ヒロハホウキギク(広葉箒菊)

いつもの街中の川沿い。淡いピンクに色づいた白い花がカワイイ。花びらがやや不ぞろいであるところも素朴でヨロシイ。草叢の中の星のよう、と言ったら褒めすぎか。直径6-7㎜しかなく、よく見ないと咲いていることすらわからない。 北アメリカ原産のキク科の…

フェンスのマルバルコウ

8月後半から夏草の中にチラホラ見えていた赤朱色の花。住宅地の河川沿いの長い網フェンスをツルが這い上がったと思ったら、いっぱいに広がり、今頃になって大量に花を付けた。径1.5㎝ぐらいの小さな花だが遊歩道を歩いているとなかなか見ごたえがある。拡大…

シマスズメノヒエ

マンションや民家が続く住宅地を流れる川。護岸はコンクリートで固められ両側が広い歩道になっている。日当たりが良く様々な植物が見られる。クルマが通らず人通りもソコソコなので時々立ち止まって観察しても大丈夫だ。このところ路傍の雑草ばかりなのはそ…

ジュズダマ

ハス池のたもとに生えていたもの。川辺などの湿地を好むようだ。先端に穴の開いた独特の丸い実は、子供の頃投げて遊んだものだ。スベスベした感触で、何かにぶつけるとカチンと音がするぐらい硬い。穴を貫通させて糸で繋ごうとしたがうまくいかなかった。 熱…

ソクズの花と蜜腺

今頃の野草は繁茂するばかりで、興味を惹かれるものに出会うことはほとんどない。あっても地味な白い色の花が多い。と言いつつまた白い花である…。 多摩丘陵の人家近くの空き地に7月頃からこの花が咲き続けていた。草丈は1.5m以上あり群落になっている。夏草…

カヤツリグサ

夏草の中で目立つのはイネ科とカヤツリグサ科の植物である。どちらも縦にスジがある長い葉を持ち(単子葉)、花びらの無い花を付ける。日なたを好み、畑の雑草として猛暑の下で盛大に繁茂している。ちょっと目を離すとこいつらがはびこって困らされる。 カヤ…

エノコログサ

これも道端の夏草。日当たりのよい所を好むようだ。画像のように他の草と入り混じっていることもあるが、単独の塊になっていることも多い。ものすごい量の種を振りまくせいであろう。緑一色なので遠目にはわからないが、近づくとすぐわかる。 イネ科で雑穀の…

タチスズメノヒエ(立ち雀の稗)

珍しめの植物が見たいと思って丘陵地の雑木林を歩いてみた。猛暑とここのところの天候不順でひどく蒸し暑い。当然誰も歩いていない。汗だくになり、蚊や小さな虫が寄ってきて鬱陶しい。しかも目ぼしいものはナシ。アブラゼミのジージーという鳴き声にミンミ…

やたら見るシンテッポウユリ

駅で線路沿いに咲くシンテッポウユリを紹介したが、その後街中でやたら見かけるようになった。昨年は今頃外を出歩かなかったのでわからないが、急に増えたように思う。 台湾原産のタカサゴユリと、南日本に自生するテッポウユリの交配種である。前者から8月…

線路のユリ

駅で電車を待っていたら線路際の白いユリの花に気づいた。テッポウユリ?いや、花期(4-6月)が違う。シンテッポウユリ(新鉄砲百合)だと思う。台湾原産のタカサゴユリと南日本で自生するテッポウユリの交配種で、園芸用が逃げ出して野生化している。 ユリ…

ハスの花2021

朝、家の外に出るとムッとした湿った風を感じた。台風が運んできた南方の空気だ。 南方の花といえばハスである。いつ見てもインドやエジプトのような熱帯のイメージがある。7月半ばから咲き始めるが、今年はまだ咲いている。台風の影響の雨で葉に水滴がいっ…

暑苦しい花

画像はヘクソカズラの花である。拡大するとなかなか個性的で迫力がある。しかし名前を思い出すと一瞬鼻先を匂いの記憶が通り過ぎる。触らなければ臭うわけではないが、見る気が失せる。後に残るのはジリジリ焼けるような真夏の陽射しの印象だけだ。 梅雨頃、…

謎の木の実

公園を歩いていたら茂みの中にこんな木の実が… 宇宙生物っぽい。長さ5㎝ぐらい。半球に十文字の切れ目がありアンテナみたいな突起がある。緑色だし、「トイ・ストーリー」に出てくる三つ目の宇宙人を連想した。(「リトル・グリーン・メン」というらしい。)…

カリガネソウ

小山内裏公園には多摩丘陵の珍しめの野草を集めた見本園がある。今の時期は夏草に紛れていることが多いので、実物をよく観察してから探すと見つけやすい。 画像はカリガネソウである。地味なものが多い中でこれだけ浮いたような存在感だ。最初は園芸種が紛れ…

八重咲きクチナシ

八王子市の多摩美術大学の近く、ある企業の周囲の植栽がクチナシであった。甘い香りと純白の大きな花が目立っている。まるで白いバラだ。葉の色が映ったのか少し緑がかって独特の感じである。 知る人は知っているが、皆ユーミン(松任谷由実さん)と関係があ…

ウマノスズクサ

変った花である。 花柄が伸びて曲がり、ガクの基部が球状に膨らんでいる。その先が直角に曲がってラッパ状に広がる。その先は燃え上がるように伸びてよじれている。内部は黒茶色で黒い毛におおわれている。花びらはない。ゴム球の付いたラッパかサキソフォン…

オニユリ2021

梅雨末期の湯煙のような雨が急に晴れた。陽射しがだんだん強烈になってくる。暑い! 郊外を歩いていて民家の庭先でオニユリを見かけた。道路より一段高い所にあるため、花は下向きだが、青空をバックに見上げる形になった。 こう見るとまさにヤマユリの朱色…

スミレの種(たね)

先日タチツボスミレの閉鎖花(へいさか)を紹介したが、今回はスミレの種の話。 スミレ(濃い紫色の種類)は街中でも見かける。車の多い道路ぎわのフェンスとアスファルトの間などちょっとした隙間に群生している。よくこんなところに生えているものだと思う…

アジサイ・プラスワン

相模原北公園にアジサイを観に行ってからしばらく経つ。画像をたくさん撮ったが、どうも月並み。何度か取り上げたのでもういいかと思っていた。ちょっと惜しいのでまとめてアップすることにした。寒色系の花が多いのでバラのおまけつき。観にいくならまだ間…

アカンサス

相模原北公園の花壇に植えられていたもの。草丈が2mぐらいあり、葉も花も大型で異様な力感(りきかん)がある。これだけ揃うとなかなかの迫力だ。大きくても間が抜けて見えないのは、黒光りするような濃い緑の葉とシャープな花の形状によるようだ。 地中海沿…

6月の果樹

多摩丘陵のなだらかな斜面は果樹園として利用されていることが多い。雲の多い晴れの日に果樹を見て回った。時折湿気を帯びた涼しい風が吹き、気持ちが良い。 都会近郊のためか、ケーキに用いられるような欧米系の果物が多い。梅の収穫は終わった後、今の時期…

アジサイの仲間

相模原北公園にアジサイを見に行った話をしたが、今回一番印象に残ったのがこれだ。雑木林の日陰に生える白一色の植物だが、陰気な感じはまったくしない。逆に色がないため純粋にこの花の造形の美しさが際立つ。周囲の装飾花は非対称で、3,4枚のガク片は…

キツリフネの花

以前多摩丘陵で自生のツリフネソウを見た時、宙に浮いたような不思議な造形の花に驚いた。類縁に黄花の希少種があることは知っていたが、ようやく最近出会えた。 相模原市の北公園にアジサイを観に行ったとき、植え込みに紛れて咲いているのを見つけた。この…

6月の木の花

さて何の花でしょう?実(み)と葉は誰でも知っています。俳句では、花は夏の、実は冬の季語です。 ガクが微かに薄紫色の白いツボミが開くと、次々と花弁がめくれていき、6本の黄色いスジのある雄シベが現れる。雄シベの黄色い部分は先の方から黒くなる。中…

6月のタチツボスミレ

3月から咲き始め春の間あれだけ見かけたタチツボスミレ。どこへ行ってしまったのだろうと思っていたら、住宅街の路傍でたまたま見かけた。花はなく、葉緑素が抜けて白っぽくなった葉が印象的だ。種を飛ばした後の茶色く枯れた果穂の殻が残っていた。 よく見…

梅雨時に咲くハギ

萩といえば漢字の中に秋が入っており、秋の花の代名詞みたいな植物である。ところが6月初旬の今咲いているものがある。見た目は花も葉もマメ科のハギである。ただ、秋のものはどこか寂しげな風情があるのに対し、元気いっぱいな印象を受ける。場所は前2回と…

ボダイジュ(菩提樹)

小雨の中、前回の寺院の庭をそぞろ歩いていると爽やかな甘い香りがする。探すとこの木であった。地味な黄色の花がどっさりと付いている。調べると菩提樹であった。考えてみるとここはお寺だ、有っても不思議はない。よく境内の清浄な雰囲気と調和している。 …